最近ウイスキーにハマっている。
最初はハイボールから入っていて、国産ウイスキーを少し飲んでみた。
友人と飲みに行ったときお店で海外のウイスキーを飲ませてもらう機会があって、そこからウイスキーへの興味が加速した。
「ちょっと癖がありますよ」と出してもらったのがアイラウイスキーの女王とも呼ばれている(らしい)ボウモア。
初めて飲んだときの衝撃はすごかった。
グラスに口を近づけた瞬間からやってくるスモーキーな薫香!今まで飲んできたウイスキーからは全く感じられなかったものだ。
この燻されたような香りはピート香というらしく、アイラウイスキーの特徴でもあるらしい。
癖は強いが癖になる。おいしかった。
そんな体験が忘れられず、ついにお家飲み用にボウモア12年を購入した。
お店ではお上品に1杯だけ飲んだけど、これからは何杯もじっくり楽しめるね!
最近ようやくハイボールじゃなくてもおいしいお酒はおいしいということが理解できてきたので、似非ロック(良い氷を使わないロックを似非ロックと呼んでいる。氷がすぐ溶ける)で飲むことに。
似非ロックで飲むボウモアは、ボウモアの癖の強さをこれでもかと感じられた。追って水を飲むと、口の中で香りや風味がフワッと広がる感じ。
しかしこの感じ…何かと似ているような…
飲み進めると、一口飲むことに舌に甘みのような感覚が残った。懐かしい風味だった。
これはどこかで味わったことのある風味だ。
よく考えて、よく記憶を探りながら飲んでいく。
これは知っている味だ。
決して嫌なものではない。
懐かしい味。
た……
た……く………
……たくあん…!?
いやいやそんなはずないだろうが?(真顔)
そう感じたのは甘みだけだろうが!?
だがたしかにこの甘みはたくあんに準ずるなにか…そう…もっと的確に……
い………
いぶりがっこ………
そうか…いぶりがっこ…
説明しよう!いぶりがっことは秋田名物なのである!大根を燻してあるため、独特な味わいがあるぞ。最近ではクリームチーズと一緒に食べるのが流行っている。
はぁ、なるほど、つまりこういうことだ。
アイラウイスキー特有のピート香と、舌に残る甘い風味。これがいぶりがっこの薫香とたくあんの甘みにそっくりなのだ。
とても納得した。
普通の冷凍庫の氷を使った似非ロックで飲んでいたため、氷がスルスル溶けて、最後は水も必要ないほどだった。
残ったウイスキーをグッと飲み干す。
口の中にはすっかりいぶりがっこが住み着いてしまっていた。