山奥ニートの本を読んだ。
『山奥ニートやってます。』というタイトルの本だ。
そういう人たちがいるというのは知っていたが、Twitterで話題になっているのを見て、これを機にもうちょっと踏み込んで知ってみようと思ったのだ。
山奥ニートとは、和歌山県の山奥にある超限界集落の廃校舎で共同生活を送るニートたちのことだ。本当に本物の、生半可ではない山奥に住んでいるので、その時点でちょっとたくましくも感じる
食費・光熱費・通信費諸々込みで月 18,000円 出すことを条件に、ニートたちは山奥でのびのびと暮らしている。らしい。
最初は二人のニートから始まった山奥での暮らしも、今では男女 約15人ほどの人数になっているそうだ。
ニートなのに月々の支払どうやって工面してるんだ?とか、そもそも山奥でどんな生活をしているのだ?という誰しもが感じる疑問は、本を読めば解決する。気になった方はぜひ本を手にとって見てください
この本の文体、全体的にニートっぽい独特の湿度を纏っている気がする。
私はニートブログを読むのが好きなのだが、この本からもきちんとニートらしさを感じるのだ。
ニートなのに山奥に住んだり、本を出したり、自称ニートやファッションニートなのでは…?と感じた方は安心してほしい。筆者の心はちゃんとニートだ。私にはわかる。
ちなみにニートブログを好んで読むとかどんな悪趣味な人間なのかと思われそうだから一応弁明しておくと、私は 時にニートの書く文章に共感し、時にニートを見守り、時にニートの人生、そして人柄に興味を抱いている。だから決して悪意を持ってニートブログを監視しているではない。むしろ私はニート側に極めて近い存在なのだということを意識し、いつかニートになったときのための参考としてニートブログを読んでいるのだ。
ニートには、社会に馴染めなくて引きこもったり、働く意欲をなくしたりした結果、ニートになったという人が多い。
社会にも家にも自分の居場所を見いだせず、お金を稼ぐスキルがないから自信もない。
そんなニートたちの居場所となり得たのが山奥の廃校舎だったというわけだ。
山奥だから誰にも迷惑かけない。むしろ、超限界集落における微力ながらも確かな若い人材として活躍することもある。そうしてニートたちは少しずつ自信を得たり、自分にできることを見出したりしていくのだろう
山奥ニートたちは、山奥に自分たちの居場所を見つけられた。それが永遠に続くかは別として、自分が居てもいい場所があるというのは幸せなことだ。
私も自分が居てもいい場所が欲しいのと同時に、居場所が欲しい人に与えられるような人間になりたい。
結局、山奥ニートが羨ましい…のかもしれない。
ちなみに、筆者さんのブログもあるのですが、なんとはてなブログでした。謎親近感。本の内容の一部はブログと被っているようなので、もし興味があれば試し読み程度の気持ちで筆者さんのブログを見てみると良いかもしれません。”山奥ニート”で検索をかけるとわりとすぐ見つかると思います。