3月14日、ONLINEチケットよしもとで塩沼亮潤 大阿闍梨のオンライン講演が配信されました。
13時〜14時30分の講演で、メインは塩沼さんの講話。最後はコメントに寄せられた質問や相談に答えていただけるコーナーもありました。
MCは宮城住みます芸人のバクコメさん。
塩沼さんが開山した慈眼寺は仙台にあるため、仙台住みのバクコメさんが選ばれたのでしょう。バクコメの秀作さんについて以前ブログに書いたことがありました。密かに応援しているので、頑張っている姿を意外なところで拝見できて嬉しかったです。
Live配信のスタッフは全て よしもとの方だったようで、映像が止まることもなくスムーズな運営でした。
今回のオンライン講演は3月11日から数日経った日取りということもあり、震災の時の話から始まりました。そのあとは懴悔(さんげ)、布施の話など、修行の基本となる考え・行いの話が続きました。
私は仏教に関する知識に疎いため、仏教用語を音として聞くだけでは少し覚えにくい部分もありました。内容的には大変わかりやすかったです。
1月から2月にかけて塩沼さんの本をいくつか読んでいたのも、話を理解する助けになりました。仏教用語や神様?の名前は日常生活では聞きなれないものが多いので、一度見聞きしただけでは正直覚えきれません…。本を読んだ上で講演を聞けたので、多少は理解が進んだと思います。
布施の話では『和顔施(わがんせ)』『愛語施(あいごせ)』について話されていました。
和顔施とは、いつも笑顔で人と接するということ。
そして愛語施は、思いやりのある優しい言葉をかけるということ。
どちらも人と対話し、良い関係を築く上では当然大切なことですが、いざやろうとするとなかなか難しいことでもあります。仲のいい人や互いに理解している人であれば普段からできることかもしれませんが、苦手な人とか、なんだかうまく付き合えない人に笑顔で優しい言葉をかけるというのは…結構難しいですよね。言い方や態度、表情なんて、どうしても気持ちがでてしまうところだと思います。
日常で「なにかうまくいかないなぁ」と感じた時に、人に原因を求めるのではなく、自分の意識・行動を改善することで、その「うまくいかない」という問題が解消されることだってあるかもしれません。
常日頃から和顔施や愛語施を意識して生活するというのはむずかしいですが、生きていく中でざまざまなことに行き詰ったときや悩んだときに、ふと「笑顔で接する事」「思いやりのある愛のある言葉をかけること」を思い出せたらいいのかもしれないなぁと思いました。
…と、こういうことを凡人である私が言っても「なにを綺麗ごとを言っているのだコイツは」と思われるのが関の山といったところです。
でも、実験・実習から得られる経験を重んじる修験道を歩まれた方から、実体験と一緒に仏教の思想や修行のお話を聞くと、不思議と自然に受け入れることができるんですよね。
私たちのように普通に社会の中で生活をしている人の代わりに、俗世から離れてある意味恵まれた環境で厳しい修行をするのが僧侶なのだそう。日々時間に追われて目の前のことに精一杯な我々が、我々の代わりに修行をしている僧の方から気づきや知恵、助言を授かるというのは、なんとなく効率的な感じがしますね。
塩沼さんの本の中で「仏教の教えというのは、人生をよりよく生きるためのアドバイス」というようなことが書いてあった気がします。大昔から積み上げられてきた人の思想が、今も脈々と続いて、廃れていないというのはなかなかすごいことのように感じます。
私はいわゆる無宗教ですが、最近は宗教の考えに触れることも大切だと感じています。少しずつですが、理解していきたい分野ではありますね。
今回のオンライン講演も理解への一歩になったと思います。