紅茶を淹れようと思ったのにティーストレーナーが見つからず、どうしようか困っていた時、母が年季の入ったフレンチプレスを出してくれました。
30年以上前に購入したもののようですが、大して使ってもいないのか割と綺麗。せっかくだからこれで紅茶を淹れてみようということになりました。
フレンチプレスはこんなやつ。
蓋の取っ手みたいなのにフィルター棒が直結していて、押し込むことでフィルターがビーカーの底に行くようになっている。抽出するときはフィルターを上に上げることになるので、蓋から棒が突き出すというちょっと間抜けな風貌になる。
フレンチプレスを見るのは初めてだったので、なんかかっこいい実験器具、あるいはシリンダー型の泡だて器のような見た目にワクワクしました。
とはいえ、(こういうのってコーヒー淹れるのに使うのでは…?)と思わなくもない。外見。コーヒーはインスタントでも満足できる人間なのでよくしらないんですけど
フレンチプレスはそもそもコーヒーの抽出機として使われるものなのですが、日本ではフレンチプレスが輸入され始めたころに紅茶を淹れるための道具としても販売していたとのこと、昔の喫茶店なんかではフレンチプレスで紅茶を出しているところもあったのだとか。
コーヒーと紅茶では淹れ方が随分違うイメージがあります。細かい部分を突き始めれば全然別物と認識できるほど。
ただお湯を入れりゃいいってもんでもないのに、同じ器具でコーヒーも紅茶も、としてしまうのがなんとなーく日本っぽい感じがしますね。
まあ、こだわりの強い人なら専用の器具を使えばいいだけのこと。
私としては、それなりに飲める紅茶を 如何に面倒な洗い物なく淹れられるかという方向性でしかこだわりがないので、フレンチプレスに対してはそこそこ好感が持てました。ティーポットとかなんかちょっと洗うのめんどうですし。ティーストレーナー使うとテーブル汚したくないから小皿一枚使うことになるし。省エネ運用なんですよ。
フレンチプレスを使った紅茶の淹れ方は至極簡単です。
事前にお湯を入れて温めておいたフレンチプレスの中に茶葉を入れ、グッツグツに沸かしたお湯を入れてフタをし、待つ。茶葉にもよるのでしょうが、大体3分くらい経ったらフタについているフィルターを押し込んで、カップにお茶を注ぐ。
フィルターをあまりギュウギュウ押し込むと、茶葉から苦みや渋みが出てしまうので、フィルターが茶葉の層に触れるくらいで押し込むのをやめておくのがコツ…かも。
フレンチプレスにはメモリがついているものが多いようなので、お湯を沸かすときにいちいち計量する必要がないのが楽でいいです。
それにフィルターを下ろすだけで簡単に濾過できるので、細かい部分の手間が省けるように感じます。フレンチプレス1つで完結できるのが大変私好みですね。
茶葉で紅茶淹れるとなると細々した洗い物が出てしまうのが本当に嫌なのです。
紅茶を淹れるときには、いかに洗い物を回避し、テーブルを汚すことなく淹れるかという点のみを考えてきたといっても過言ではありません。
だからこそ、今回偶然出会ったフレンチプレスの使いやすさにはなかなか感心しました。
フレンチプレスは紅茶用の抽出器ではないものの、茶葉を使って気軽に紅茶を淹れたいときにはかなり採用しやすい器具だと感じました。見た目もかっこいいので雰囲気もでるし。
お茶に興味はあるけどうまく入れる自信がない方や、紅茶もコーヒーも好きな方、ちょっと変わった器具を使ってみたい方には、フレンチプレスはおススメできそうです。
金属製のものもありますが、紅茶を淹れるのであれば中が見えるガラスのタイプがいいでしょうね。目の細かいフィルターがついているかどうかも要チェックです。