最近とても良い食文化・言葉を知りました。
『アペロ』というものです。
フランス語で"食前酒"の意味を持つ「アペリティフ」の略で、夕食の前に軽くおつまみを食べながらお酒を飲む習慣のことを『アペロ』と言うそうです。お酒を飲んでリラックスしながらみんなでおしゃべりして、だんだんとディナーに移行したりしなかったりするのだとか。
イタリアにも同じような習慣・言葉があり、こちらも昼食や夕食前に軽いお酒やおつまみで会話を楽しむのだそう。
これだけ聞くと日本的な"飲み"とか晩酌なんかと似てるかなと思うのですが、考えてみると、日本には『アペロ』に該当する言葉ってないことに気づきました。そのせいか、『アペロ』という言葉を知ったとき、なんだかとてもしっくりしたような気がしました。
フランス・イタリアと違って、日本にはコース形式の食事というのは普段使いの食事にはないですし、軽食からディナーという移行は見られないですよね。「シメに炭水化物とか甘いものををなにか頼もうかなー」というのはありますけど、明らかにコースという立派なものではないですよね。旅館の夕食や形式的な食事のときくらいではないでしょうか。
日本の夕食時の飲酒のほとんどは 食前酒+おつまみ 、というよりそのまま食中酒と見なせるように思いますし、これを指す言葉は やはり『晩酌』と言う他ないような気がします。
でも、晩酌っていうとなんだか おじさんやおじいさんが食事時に飲んでるみたいなイメージが強くて、普段の食事時のちょっとした飲酒というのには少し言い方がシブい感じがしますよね。
アペロという習慣や、軽く飲みながら軽食をつまむ というのは日本においてもなんら違和感がありません。むしろ、「それいい!」と感じますし、ちょい飲み=アペロ と呼べるのはとても便利に感じます。
インスタやツイッターでアペロと検索すると、とてもオシャレな前菜やおつまみが出てきます。『エル・グルメ』というオシャレグルメ誌に出てきそうな、色鮮やかでおいしそうなものが多くて、みんなこんなオシャレなものを作って食べてワインなどを嗜んでいるのか…と驚いてしまいます。
海外っぽいオシャレさがとてもアペロっぽくていいな~と思うのですが、アペロをちょい飲みの意で使うのならば、もっと気さくな感じでも成立するはず。
例えば夏の夕方、ビールに枝豆、焼き鳥2,3本ならアペロと言えそうじゃないですか?
いうならば和のアペロ。
ビールを日本酒や焼酎に変えてもいいでしょう。
お酒に冷ややっこなんかもいいですね。
う~ん、いいおつまみが思い浮かびすぎて 軽い飲酒に留まらなさそうなのが気になりますが、楽しいおしゃべりと軽いおつまみ、そしてお酒があれば、それはもうアペロなはず。
みなさんも気軽なちょい飲みアペロしてみてはいかがでしょうか。