夜眠れなくなることは誰にでもあるだろう。
『不安で眠れない』 『興奮して眠れない』
『不安で眠れない』 『興奮して眠れない』
この2つは本当によくある。
精神衛生的に良いのは誰かに寝かしつけてもらうことなんだろうが、まあ誰しもがそういうわけにはいかない。
そんなときに私がよくやるのはサティを聴くこと。
サティのピアノ曲は音がそんなに多くなくて騒がしくない。
演奏者にもよるが、基本的には静かでゆったりして落ち着いた雰囲気のものが多い。
これが寝る前の鎮静にはバツグンで、おとなしく目を瞑って聴いていると意識がどんどん遠のいていくことがある。まあだめなときはだめなんですが
というわけで、就寝前の時間に特におススメの曲を紹介したい。
夜には夜のうたがある
結論から言えば『5つのノクチュルヌ』がダントツでおススメ。
5つのノクチュルヌは晩年のサティが手掛けたもので、サティ特有のヤンチャさやユ-モアは影をひそめている。
全体的にしっとりと落ち着いていて、優しい夜の雰囲気を感じさせる。
5曲ともA-A´-B-Aという形式をとっていて簡潔でシンプルなのも好きな点だ。
5つのノクチュルヌはいいぞ
せっかくだし一つずつ紹介というよりは個人の感想かもしていこう。
なお5つのノクチュルヌに限らず、サティの楽曲全般に言えることなのだが、奏者によって演奏がかなり変わってくる。
かなりゆっくり弾く人もいれば、駆け足で演奏する人もいる。
よってイメージも変わってくるだろう。注意が必要。かも。
私が聴いているのはこれ↓
と同様。prime会員の方は無料なのでぜひ。
以下動画もつけているが、一部音が違ったりもするので、くれぐれも動画の音楽だけが本物だと思わないでほしい。
そして興味が沸いたら、好きになってもらえたらいろんな奏者さんのものを聴いてみてもらいたい。
第1番
夜のはじまり。A部分が静かに始まる。
AからA´に向けて緩やかにクレッシェンドがかかり、A´のメゾフォルテで一気に香り立つようだ。音楽の話してるのになぜか嗅覚で表現してしまう不思議
Bを経て、最後のA部分は少し真面目で前向きな感じがする。
ピアノが下手くそな私でもなんとか弾ける
5つのノクチュルヌ 第1番
第2番
きれいな曲。A´高音部分は5つのノクチュルヌの中でも硬質で冷たい水晶のような綺麗さがある。短く襲い掛かってくるB部を越えて、Aが優しく流れて終了。
ピアノが下手くそな私はB部分で弾けなくなる
5つのノクチュルヌ 第2番
第3番
5つのノクチュルヌの中では一番好き。一番きれいだと思っている。そして一番長い。
星空のような夜の優しい光を感じられる一方で、夜の深さを感じるような、包み込むような低音もある。
第1番、第2番と違って、B部分が比較的寄り添ってくれるような雰囲気。
一番最後の、力強くも優しいフォルテッシモがなんとも心地よい余韻を残してくれる。
ピアノが下手くそな私は鍵盤が飛び飛びだと覚えられない
5つのノクチュルヌ 第3番
第4番
この曲を聴くとなぜか千と千尋の神隠しの電車に乗るシーンを思い出す。理由はさっぱりわからないが。
深い夜を感じさせる。なんとなく大人な、ノスタルジックな気持ち。昔に置いて来てしまった何かに思いを馳せているような…。
ピアノが下手くそな私はもはや弾くことを諦めた
5つのノクチュルヌ 第4番
第5番
5つのノクチュルヌの中では少し異質な感じがする。
エピローグ的な感じがあるというか…。「本日の夜噺はいかがでしたか?」とでもいうような。
この異質さは6つのグノシエンヌ第6番でも感じる。
ピアノが下手くそな私は楽譜すら読まなかった
5つのノクチュルヌ 第5番